【雑記】業務のダムと堰き止めの話【トップはダムである】

あおさの意見

あおさです。

皆さん、指示や確認の粒度ってどう判断していますか?

信用している部下には細かい指示は出さないけど、信頼していない部下には細かい指示をついつい出してしまいますよね。

それとは、別に元々の性格にも指示の粒度って変わりますよね。

すっごく細かいことが気になる人もいれば、大局だけみて大きくあっていれば良い、こう考える人もいます。

大局だけ見る人の方が、最終的には出世しやすそうですが、実際にはそうではなく大局だけ見る人には超優秀な細かい人が側近としてついていることが多いです。

この記事では、あおさの体験談を基に、実質的な事業のトップ(大局を見る人)が出世した後に何が起きるか説明したいと思います。

結論:業務のダムが崩壊して堰き止め役(次の大局を見る人)まで細かい業務がヒエラルキー中へ流れ込む

具体的なプロセスは下記です。

  1. 大局を読むTOPはそのうちにもっと大きい範囲を任される為、いずれ交代される。
  2. 通常、長年事業へ貢献してきたNo2がトップの後釜として任される
  3. No2は超優秀&超細かいことが多い。
  4. 大局を読むTOPは、細かい人・大局をよむ人どちらも同バランスで採用するのに対して、No2は自分と同じ水準の優秀さを求める(第2階層(部長陣)まで同質化する)
  5. これまでの判断要素だけではNo2は満足に判断できない為、より細かい課題や情報を自分の部下(第二階層)に求める。
  6. 第二階層は、その課題を更に細かく分類して第三層(マネージャー陣)に任せる。あくまでHOWや過程は気にせず結果だけ求める
  7. 第三階層(マネージャー)の業務がパンクする。当然1人だとマネージできないので、自分の部下に分類して割り振る
  8. 第四階層(本社ホワイトカラー)は、更に問題を細かくして現場TOPへ相談する。
  9. 現場TOPは、以下同文・・・。

業務のダム崩壊によって起きる3つの問題点

  • 意思決定までの時間が伸びる
  • 自部門の業務の質が下がる(アウトプット÷投入時間)
  • 部門全体でのモチベーション低下につながる

意思決定までの時間が伸びる

・意思決定までに必要とされる情報量が増えることは、当然それまでに必要なLTも伸びる傾向にあります。この必要なLTが、現行の市況環境の変化よりも短いのであれば問題ありませんが、長いのであれば意思決定するまでの間に状況が変わってしまっている為、結果その意思判断は間違える確立が高くなります。

・要は、情報の質、精度と時間はトレードオフの関係にある為、そこをよく見極めていつまでに何を判断しないと行けないか、を考えて部下へ何を調べさせるかを決めないといけません。

自部門の業務の質が下がる

・TOPの指示は、会社において絶対です。TOPの指示が出た時点で、自動的にTOPの指示>現業のルーティーンワークとなる為、優先的に課員は対応を行います。

・その結果、自部門の通常業務にかけられる時間がトータルで少なくなる為、業務の質は下がります。一時的にであれば、残業対応をすることで吸収することも可能ですが、これを何度も繰り返すと次に述べるモチベーションの低下が発生します。

部門全体でのモチベーションの低下につながる

・あまりに細かい確認や質問は、そのものが「自部門を信じられていない」のではという疑念を生み出す可能性があります。

・また、先に述べたように通常TOPの指示は、現業の業務よりも優先順位を高くして対応する為、まだモチベーションがあるうちは、残業時間を伸ばして各部門が対応をします。

・ダムを堰き止める人がいない場合、これによって一番残業が増えるのは第四階層(本社ホワイトカラー)です。この第四階層の人たちは、真面目な人が多いため、一生懸命まずはがんばります。が、時間が経つにつれて、終わりのない確認作業にモチベーションが徐々に低下し、残業時間いっぱいまで結局働くのであれば、仕事に全力を投入しなくなってきます。

・ここまでくると、末期で、第三階層(マネージャー陣)がこれ以上部下に仕事を降ることができなくなる為、青天井で業務量が増えます。どんなにスーパーマンでも、部下の業務を全てカバーしきることはできない為、意思判断を間違えるといったことが起きます。

・このマネージャーを見る部下は、将来自分もああなるのかと思い、更にモチベーションが低下します(悪循環の始まり)。

あおさの考える対応策・解決策

・上の階層は、まず自分が業務のダムであることを理解しよう。そして、部下の現業のアウトプットの質が下がらないギリギリの水準までしか、業務を放流(任せる)ことが出来ないことを意識して、どこまで仕事をふるか決めよう。

・この時に、時間と回答の質はある時点まではトレードオフになることを理解して、意思判断に影響を及ぼさない範囲であることを確認の上、満足できる回答の質が得られるところまでの確認作業にしよう。

・周りにいる人は、自分ではないことを理解しよう。100%、100点をいつも求めない。

終わりに:上位層は大局を見てほしい(切実)

・組織にいる上位層の方々、出来るだけ大局を見て下さい(切実)。あなたが出来ていたことは、残念ながら部下全員ができるわけではないのです。

以上、この記事を読んで頂きありがとうございました。

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