【組織論】頑張ることは組織にとってむしろ悪影響だと思う

あおさの意見

あおさです。

頑張ることを良いこととして奨励する文化が、日本社会にはあると思う。

例えば、24時間テレビの100kmマラソン。100km走るのであれば一日10kmを10日しても同じ100kmなのに、1日で「頑張って」走ることをコンセプトに設計している気がしてならない。

例えば、残業時間のアピール。多く残業をしたこと、や、寝ないで仕事をしたことを「頑張った」こととして武勇伝のように話す人はどこの会社にもいる。

会社という明確な序列社会で、この「頑張る=良いこと」とする文化は、組織にとっては長期的に見た時にむしろ悪影響を及ぼすことをこの記事では伝えたい。

知らないうちに、あなたのせいで部下は疲弊しているかもしれません。

この記事のターゲット

・頑張ることは良いこと、と刷り込まれている30代後半のマネージャー前の人。猛烈に働くのが好きで若いうちは苦労は買ってでもしろ、というタイプ。

頑張ることが組織に及ぼす悪影響2選

  1. 手抜き社員が増える(モチベーションの低下)
  2. 業務革新・効率化へのブレーキになる

手抜き社員が増える(モチベーションの低下)

・頑張ると手抜き社員が増えるってどういうことと思った人もいると思います。説明しますね。

・頑張ること=いいこと、という考え方の裏返しは、頑張らないこと=悪いこと、です。直接的に言ったり態度で表す人は少ないですが、思っていることは確実に周りの人に伝わります。

・そして、この頑張る人は、優秀で出世する確立が高い為、組織のヒエラルキーの中で上の立場にいることが多いです。上位者やマネージャーの思考は組織の思考や文化になります。すなわち組織メンバーは次第に、頑張ることはいいことマインドの人が増えてしまい、結果モーレツ社員だけしか生き残れない組織になってしまいます。

・組織が若い、もしくは事業が成長期であれば問題ないかもしれませんが、時間がたつに連れて、この頑張る文化についてこれない人が出てきます。

・この人をすぐに切って、他の部署から同じようなモーレツ社員を連れてくることができれば組織は変わらず成長し続けることが出来ますが、実際には人の再配置には時間や社内政治力が働くのでうまく行かないことがあります。

・その中で、頑張る文化でついてこれない人は、どういう態度を取り始めるでしょうか。それは、「頑張っているふりをする」です。勇気がある人は、全く仕事をしなかったり転職したりしますが、そもそも頑張って働く気力のない人はそこまでの行動力も持ち合わせていないことが多いので、とりあえず組織の文化に擬態します。

・もともと、頑張る文化がなければ、擬態する人は定時でさっさと帰っていたのですが、この文化のおかげで残業を積極的に行うようになり組織の生産性は以前より悪化します。

・さらにたちが悪いことに、この擬態社員は、他の特に若手社員にとって悪影響を及ぼします。あの人がやってる風なのになんで自分たちは安い給料で頑張らないといけないんだといった感情が出始め、その中の数人は擬態を真似し始めます。

⇨結果、頑張ることで、手抜き社員が増え、組織の生産性は長期的にみたときに落ちます。

業務革新・効率化へのブレーキになる

・頑張る精神の人は、今あるものに対する効率化が大好きです。したがって、既存のプロセスや方法に対する熟練度が非常に高く、それを絶対的なものと信じています。

・いまあるもの、に対してプロフェッショナルなわけですから、全く新しいもの・や考え方に対しては疑いのめを持っています。

・特に、少し精度は落ちるけど今の半分の時間で出来るようになるといった、精度と効率がトレードオフになるような場面では、必ず精度を選びます。なぜなら、頑張ることは彼らにとって当たり前なことだからです。

・少し精度が落ちる場合も使い慣れるにつれて、精度UPが図れる場合も想定されるわけですが、そうしたロスまで議論が及ぶことはまれで、大体最初のトレードオフの段階で切り捨てられてしまいます。

最後に

・この記事では、会社という明確な序列社会で、この「頑張る=良いこと」とする文化は、組織にとっては長期的に見た時にむしろ悪影響を及ぼすこと、を伝える為に記載しました。

・共感、あるある!等おもった方がいれば、是非コメントいただけるとありがたいです!

3年はあっという間。

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